ちゅうこしゃ注意報

「中古車を購入しようと思ってるけど不安がある」「初めての中古車だから失敗したくない」「結局新車とどっちがお得なの?」主に初めて中古車の購入を検討されている方に向けて、より良い1台に出会っていただく為の豆知識を発信しています。

【NETで安心の中古車探し】総額表示には何が含まれている?

数年前までの中古車サイトには車両本体価格しか表示していませんでしたが、最近では「支払い総額」を掲載している車両が中心になってきています。この総額表示、正しい意味合いをご存知でしょうか?一概にNETに表示されている支払い総額で買えるとは限りません。

 

f:id:hzakky:20180703124807j:plain

 

【目次】

 

中古車の利益構造

中古車の購入には、車両本体価格にとは別に諸費用がかかります。諸費用や自動車税自動車重量税などの【法定費用】と、購入時に必要な【登録代行費用、自賠責保険料】そのほか納車前整備費用や保証料、自宅納車費用などの【オプション費用】がかかってきます。法定費用と自賠責保険料は排気量に応じてあらかじめ決まっており、販売店側には一銭も利益がありませんので、販売店は車両の仕入れ価格から本体価格を差し引いた金額と、登録代行費用や整備費用などといった付帯サービス費用で利益を出していく仕組みになっています。

 

支払い総額の定義

支払い総額とは、車両本体価格+諸費用の合計額となりますので、諸費用には、先ほどご説明した法定費用・登録代行費用・自賠責保険加盟料・整備等のオプション費用が全て含まれていることになります。したがって、NET上に掲載されている支払い総額は、「購入時にこれ以上かからない乗り出し価格」となります。

 

f:id:hzakky:20180703125428j:plain

県外購入を検討する場合の注意点

上記の通り本来、支払い総額=乗り出し価格なのですが、NETで表示されている金額はあくまでも「店頭納車」を前提とし、「販売店所在の所轄運輸局にて登録」された場合の金額となりますので、県外で購入を検討されている場合には、別途遠隔地登録費用が発生します。また、自宅納車を希望する場合は、陸送納車費用が加算されます。

 

支払い総額の落とし穴

諸費用の中で、売店の利益部分となるオプション費用には統一ルールがありません。その為、売店によって車両本体価格と諸費用にかなりの波があります。車両本体にプラス5万円の販売店もあれば、プラス20万円の販売店もあります。いくらが妥当ということはありませんが、県外でもないのにNETに掲載されている支払い総額より高い見積もりを提示される場合があるので、ここは注意が必要です。

例えば、法定整備をしないと販売しないスタンスの販売店が、NETに掲載している支払い総額の中に整備費用を含めていなかったり、車検時の法定費用を含めずに支払い総額を表示しているケース。故意なのか過失なのかは不明ですが、決して親切とは言えませんよね。また、地域によっては自動車税を購入時に販売店で支払うのではなく、後日購入ユーザーに直接請求書を送る方法が取れるようで、その制度を利用する名目で自動車税を含めずに掲載しているケースもあるようです。ユーザーにとっては自動車税も含めて支払い総額。制度がそうだからといって含めないのはいかがなものかと個人的には思います。

 

諸費用が安すぎるクルマは要注意!

冒頭にお伝えした通り、NETに掲載されている支払い総額は「乗り出し価格」ですので、追加オプションや遠隔地でない限りはそれ以上になることはないのが本来の姿。車検が切れている(新規取得)車両の場合、どんなに低く見積もっても5万円以上、車検が残っている車両でも3万円以上は諸費用がかかります。稀に諸費用千円や一万円で設定されているクルマを見かけますが、それらはほぼ追加費用が発生すると考えたほうがいいでしょう。もしNETの支払い総額より高い見積もりを提示された際は、その販売店での購入を見送ったほうが懸命かもしれません。

 

まとめ

大手中古車サイト、カーセンサー グーネット双方とも支払い総額が表示されている車両のほうが多くなってきています。購入前のトラブルや残念な思いを避ける為に、事前にメールで見積もり依頼をし、乗り出し価格が予算と一致しているかを確認してから販売店に訪問・連絡することをおススメします。