ちゅうこしゃ注意報

「中古車を購入しようと思ってるけど不安がある」「初めての中古車だから失敗したくない」「結局新車とどっちがお得なの?」主に初めて中古車の購入を検討されている方に向けて、より良い1台に出会っていただく為の豆知識を発信しています。

【NETで中古車探しする方必読!】よくわからない中古車の表記、解説します!(車検編)

中古車を購入した人のうち、実に9割以上の人がネットで事前に情報収集を行っているという調査結果が出ています。中古車の購入を検討する際、今やNETでの事前検索が当たり前の時代です。一度も来店せず、メールと電話のやりとりのみで県外から購入する人も増えています。

それだけNETの存在感が大きい中古車ですが、私たち消費者の目線で見たときに、いまいち意味がわからない表記がいくつも存在しています。実際、私はその表記の意味を理解できずに困惑したり販売店さんとトラブルになった経験があります。中には販売店さん側もいまいち理解していないケースもあり、どうしたらいいのかわからなくなるケースもありました。

 

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 〈目次〉

 

1.よく誤認しやすい4大項目

今回は中古車独特の表記内容について解説していこうと思います。

特に私たち消費者の認知が低く、実際に販売店さんともトラブルになりやすい項目となるのが、『車検』『整備』『保証』『リサイクル料』です。この表記について知っておくと、より有意義な中古車選びにつながると思います。

今日はその中で車検の表記を取り上げます。

 

2.車検の表記

中古車購入時の車検は、大きく分けて2種類

①車検あり(有効期間が残っている。期限まで乗れる)

②車検なし(車検切れ。購入前に通検が必要)

①については、「〇年△月」と表記されているのでまだわかり易いのですが、②の車検なしの場合になると、記載方法が以下4つに細分化されます

 

車検なし 車検整備無 車検整備別 車検整備付

 

2-1.車検なし

その名の通り車検が付いていない状態。例えば車両本体が100万円で掲載されている車両があった場合、その100万円の中には車検取得費用が含まれていないことになります。ただ、カーセンサー やグーに掲載している中古車販売店さんは、車検を取得した状態で販売することが義務づけられていますので、100万円に別途車検取得にかかる費用が発生します。※車検費用とは別に登録諸費用等もかかります。

 

2-2.車検整備「無」

この表記が意味わかりませんよね?私は初めて購入した中古車が『車検整備「付」』だったのですが、てっきり車両本体の中に車検費用が含まれていると思っていました。この知識、間違えだったんです!

 

車検を取得する費用は、法定費用と呼ばれる重量税・自賠責保険・印紙代と法定整備や検査等の整備費用に分かれますNET上に表記されている車検整備とは、【車検取得にかかる点検整備費用】のことを指しています車検取得にかかる点検整備費用とは、基本的には法定24カ月定期点検のことを指しています。

つまり、『車検整備「無」』と表記されてあれば、

〔法定24か月定期点検を実施せず、ユーザー車検(点検なしで車検を取得する)で通検して納車します〕という意味になります。

たまに「何か不具合があれば車検は通らないんでしょ?」と聞かれることがありますが、それは間違えです。車検を通すのに必要な個所は決まっていて、その箇所さえ問題なければ他の部分に不具合があっても車検は通ってしまいます。例えば、ブレーキランプが切れていたら車検は通りませんが、エンジンから多少の異音がしていたとしても、そこは車検検査の対象外となる為問題ないことになります。そこがユーザー車検の恐ろしいところ。

そのクルマの状態や販売店さんによるところもあるので一概には言えませんが、中古車であるにもかかわらず、法定点検せずに車検を通すという話ですから、正直不安要素の高い方法だと私は思っています。

 

2-3.車検整備「別」「付」

こちらの表記は〔法定24か月定期点検を実施し、点検結果の記録簿を発行して車検を受けてから納車します〕という意味を表しています。これは表記が「別」でも「付」でも解釈は同じです

「別」「月」の違いについては、

・整備費用が車両本体価格に含まれてる場合は「付」

・整備費用が車両本体価格に含まれいない場合は「別」

 ※「別」の場合は整備にかかる費用は整備内容欄に金額が記載されています

 

こちらは24か月点検を実施して車検を取得してくれる分、ユーザー車検よりも安心感が高いと言えます。メーカー系ディーラーの中古車で車検が切れている車両はほぼ「車検整備付」で表記されています。

※ただ前述した通り、あくまでも整備のみの話であって車検には別途法定費用がかかるということをお忘れなく。

 

3.よく聞こえてくるトラブル

私が知人からよく聞くのが、「車検整備付の車両を購入したのに整備費用を請求されて予算をオーバーした」という話。これは表記上整備費用を含んでいると記載しているにもかかわらず、さらに整備費用を取っていることになります。車検整備付の車両に問い合わせをした際に「車検整備費用」という項目が存在していたら、それも事実上整備費用の二重取りになっています。そのようなケースに出くわした際は、『NET上では車検整備付になっていますが?』と確認をしてみて下さい。販売店さん側が勘違いをしているケースもよくあります。

 

4.まとめ

私個人の意見としては、中古車を法定点検しない状態で購入するのはおススメできません。健康診断をしばらく受診していないのに、「私健康だから大丈夫!」っていう人を信用できませんよね?クルマにとって法定点検は人間でいう定期健康診断です。年に一度や2年に一度の定期検診を受信していないようであれば、せめて購入前に診断しておいたほうがよろしいかと思います。

※「車検整備無」と表記されている場合でも、希望すれば別途有償で法定点検を実施してくれるケースもあります

 

次回は整備について解説します。