ちゅうこしゃ注意報

「中古車を購入しようと思ってるけど不安がある」「初めての中古車だから失敗したくない」「結局新車とどっちがお得なの?」主に初めて中古車の購入を検討されている方に向けて、より良い1台に出会っていただく為の豆知識を発信しています。

(お得な中古車を見つける)販売店側の心理で考える

中古車に限らず、お金を支払うものには必ず「相場」があります。スマホで検索が日常の当たり前になっている今の時代、あらゆるモノの相場をすぐに検索することができるし、価格.comで最安値をリアルタイムでチェックすることもできます。

相場には、必ず『基準』が存在するわけですが、一番最初に世に出たモノ、またはヒットした商品が基準となっているケースが殆どです。

では中古車の相場はどうなのか?

 

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【目次】 

 

中古車の仕入れはオークションが中心

中古車の多くは、業者間で行われるオークションで、中古車販売店同士が競い合った末に店頭に並んでいます。単純にオークションで競る回数が多くなればなるほど原価が上がる為、その分中古車としての小売価格が高額になっていくことになります。当然買い手が多いクルマは競り合いが多くなるので仕入れ額が上がってしまいますし、不人気のクルマであれば安く仕入れることができるでしょう。

 

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中古車販売店の視点

私たち一般ユーザー(買い手)の多くは、【①価格②車種③その他希望条件】でクルマを探しますが、売り手側の販売店は、【①リスク②傾向③車種】で考えています。その意味で言えば、中古車の場合は買い手側より売り手側の心理で相場が形成されているとも言えます。

 

①リスク

リスクとは、『早く売れるクルマかどうか』と『損をしないクルマかどうか』

売り手側にとって、店頭にある在庫は「お金が眠っている状態」と言えます。仕入れる際に販売店はお金を支払っているので、一刻も早く販売につなげて新たなクルマを仕入れたいのが実情。中古車は価値変動の激しい商材の為、店頭での在庫期間が長くなればなるほど、商品価値が下がるリスクがあり、場合によっては仕入れ値以下で再度オークションに出品するケースもあります。それが数台続くことが、売り手側にとって最も辛い状態ですので、それを第一に考えるのです。

 

②傾向

リスクを最小化することを第一に置いたとしても、相場の安いクルマばかりを仕入れた結果、不人気車ばかりが揃って買い手がつかなければ元も子もありません。そこで出てくるのが傾向です。中古車販売店は、日々他店の在庫情報や流通情報をチェックした上でクルマの動きを把握して市場傾向を分析します。その情報を基にオークションに参加し、妥当なライン(利益と在庫日数)で販売できそうなクルマに目星をつけて仕入れをするのです。

 

③車種

中古車にも新車にも言えることですが、必ず各車種に「クセ」が存在します。10万km前後でミッションに不調が出るクルマ、ヘッドライトが曇りやすいクルマ、燃費が悪いクルマ等々、クセは車種によって様々です。中古車販売店は、ある意味ディーラーよりもそのクセを知り尽くしています。過去に販売したクルマで発生したクセを踏まえて、なるべく買い手側に迷惑をかけない(クレームの発生しにくい)車種を選定するのです。

 

以上のような売り手側の心理を踏まえると、買い手としてお得にクルマを選定することができます。

 

お得な中古車の選び方

①在庫日数

欲しいと思ったクルマを見つけたら、そのクルマがいつからNETに載っているのかをチェックしてみて下さい。多くの中古車販売店は、基本は1ヶ月以内、長くても3ヶ月以内には販売する前提で仕入れをしているので、掲載日数が長いクルマほど早く売りたいはず。その為、予算等の条件交渉がし易いと言えます。カーセンサーやグーネットでは、自分の他に何人がお気に入りに入れているのかチェックすることもできますので、その状況を見て問い合わせをするタイミングを判断するのも有効な手段です。ただし、中古車は同じ状態のクルマが何度も出てくるモノではありませんので、あまり様子を見過ぎると他の買い手がついて売約済みになってしまうこともありますので、その点は注意して下さい。

 

②他店状況

売店は流通傾向を把握する為に、カーセンサーやグーネットを活用しています。もちろんオークションの動向も見ていますが、他店の小売り状況が一番リアルな市場動向だからです。NETに掲載されているクルマが、大体何日位で売約になっているかをチェックし、自社での仕入れの参考にするのです。

もし自分の欲しいクルマが見つかったとしたら、その候補は1台ではないはず。そのクルマの検索条件を固定して、数日チェックしてみて下さい。早く売れるクルマには共通点があるはずです。その傾向が分かっていれば、条件の合致したクルマを見逃すこともなくなります。

 

OEM車に注目

当たり前のお話ですが、新車で沢山売れた車種ほど、中古車市場に多く流通しています。「多く流通している=人気車」となるわけですが、『人気車と同じ性能』でありながら、中古車市場に出回っている車種があります。それがOEM車両です。

OEMとは、他社ブランドの製品を製造することを言うのですが、そのOEMで製造されているクルマは狙い目です。例えば軽自動車で人気のあるスズキのハスラー。中古車市場でも人気で価格も軽自動車としては高めですが、そのOEMでリリースされているのが、マツダのフレア。性能はハスラーと何も変わりません。違うのはメーカーと車種のみ。でも、ハスラーのテレビCMを観たことがある人は居ても、フレアのテレビCMを観たことがある人は居ないと思います。ハスラーに比べると、中古車市場に出回っている台数は少ないですが、同条件のハスラーと比較したら断然フレアの方が安く買うことができます。

(主なOEM車両)

トヨタ パッソ→ダイハツ ブーン

日産 セレナ→スズキ ランディ

スズキ アルト→マツダ キャロル

 

因みに軽自動車を自ら生産して販売している国産メーカーはスズキ・ダイハツ・ホンダ・日産・三菱の5社。つまりトヨタ・スバル・マツダから販売される軽自動車は全てOEM供給を受けていることになります。

 

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今週のお題「星に願いを」

 

まとめ

中古車の相場は日々変動しますが、売り手側の心理に大きな変化はありません。

よりよい1台を見つける為に、予備知識としてご活用下さい。